ピアノとトーク魅了/西村由紀江さん  (2011年3月25日)
西村由紀江さん

 みやざきレディース倶楽部グレイス(宮崎日日新聞社主催)の定期講座は25日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった。ピアニストで作曲家の西村由紀江さんが「ピアノコンサート 音と話してみれば」と題して、音楽活動についてのトークを交ぜながらピアノを演奏し、会員約450人を魅了した。

 西村さんは「東日本大震災被災地の福島県に住む友達から『こんなときだからこそ元気な姿を見せて』と励まされた。被災地への思いを込めて演奏する」と語り掛け、ドラマやCMで流れているオリジナル曲を美しく奏でた。

 「ピアノを弾いているときよりも、外を歩いているときにメロディーが浮かぶ。いつも五線譜を持ち歩き書きとどめている」と曲作りのこつを紹介。「母」にまつわる曲のメドレーや映画のテーマ曲を披露し、拍手を浴びた。

 西村さんはまた、母がえびの市出身とのエピソードを紹介。「おばあちゃんの家にはよく行っていた。ピアニストだけどワインよりも焼酎が好き」と話し、笑いを誘っていた。

【写真】ピアノ演奏と軽快なトークで会場を魅了した西村さん=25日午後、宮崎市・メディキット県民文化センター演劇ホール

寄り添う力大きい/作家五木寛之さん  (2011年6月4日)
五木寛之さん

 みやざきレディース倶楽部グレイス(宮崎日日新聞社主催)の定期講座は4日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった。本紙で長編小説「親鸞」を連載中の作家五木寛之さんが「いまを生きる力」と題して講演。会場に集まった約千人に「どうしても頑張れない時や心が鬱(うつ)になる時は、大きなため息をついて泣けばいい。人はマイナスの感情に心癒やされることもある」と語り掛けた。

 五木さんは作品で取り上げている浄土真宗の祖・親鸞が生きた、平安時代末期から鎌倉時代初期を「貴族から武家への政権交代、大地震や津波、飢饉(ききん)に見舞われたことなど、明日さえ不透明な今の日本社会と共通点が多い」と指摘した。

 また、全国の自殺者が毎年3万人超となっている現状を踏まえ、「自殺に至った人は心が弱いのではなく、心にしなやかさがなかったのではないか。人間不信や自己嫌悪に心が屈する人は、心のしなやかさを備えているとも言える」と持論を述べた上で、「悲しみに暮れる人のそばで黙って寄り添うだけでも大きな力になることがある。マイナスの感情も大切にしよう」と語った。

【写真】「マイナスの感情に心癒やされることもある」と語り掛けた五木寛之さん

「子供否定しないで」/辻井さんの母呼び掛け  (2011年7月16日)
辻井いつ子さん

 みやざきレディース倶楽部グレイス(宮崎日日新聞社主催)の定期講座は16日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった。全盲のピアニスト辻井伸行さんの母辻井いつ子さんが「わが子の才能をいかに引き出し、伸ばすか」と題して講演。自身の経験をもとに、参加者約970人を前に「子供は親から無条件に褒めてほしい。子育てで否定的な言葉を使うのはやめよう」と呼び掛けた。

 辻井さんはフリーアナウンサーとして活躍。結婚し、伸行さんを出産した。伸行さんは生まれつき目が見えず、一時は「すごくネガティブになり、生まれて幸せだったのか」とも考えたが、「普通に育てればいい」と助言を受けてプラス思考に努めた。

 伸行さんをプロにするような気持ちはなく「何か一つでも好きなことを見つけることができれば、心の慰めになるのでは」とピアノに触れさせた。世界的指揮者の佐渡裕さんとの出会いなどがあり、伸行さんが2009年に米国のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝するまでの歩みを振り返った。

 辻井さんは「人がもつ可能性をわが子から教えてもらった。可能性を否定するようなことを言わないでほしい」とメッセージを送った。

【写真】子育て中に見つけた伸行さんの音楽の才能について話す辻井さん

弟子叱り方十人十色/花田景子さん  (2011年9月3日)
花田景子さん

 みやざきレディース倶楽部グレイス(宮崎日日新聞社主催)の定期講座は3日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった。大相撲・貴乃花部屋おかみの花田景子さん(同市出身)が講演。夫の元横綱貴乃花親方の現役時代や引退後の逸話に参加者920人が聞き入った。

 同部屋では現在、13人の弟子を預かる。花田さんはおかみとして「それぞれ育った環境が違い、叱り方も十人十色。親方は『叱り過ぎると甘えが出る』と考えており、褒めると子どもは『また褒められるにはどうしたらいいか』を考える。そう考えさせることが大事」と語った。

 同親方が横綱時代の2001年5月場所で右ひざを負傷、周囲が出場を止めたにもかかわらず優勝したなど現役時代の逸話も紹介。「自分が窮地に追い込まれた時、次なる道を見つけることが切り抜けるすべ」「ピンチは気持ちを切り替えるチャンス」と述べた。

 花田さんは、同親方が引退後に160キロから最大80キロまでダイエットに成功したことも紹介。秘訣(ひけつ)として毎日のしこ踏みやウオーキングの効果を指摘し、効果的な食事として「まず梅干しなど酸味のある物を口に入れて胃を動かす。次にみそ汁など温かい物を食べる。野菜、特に生野菜を多く食べる」ことを挙げた。

【写真】弟子たちへの接し方や貴乃花親方の逸話などを語った花田景子さん

家族で食卓大切/コウケンテツさん訴え  (2011年11月19日)
コウケンテツさん

 みやざきレディース倶楽部グレイス(宮崎日日新聞社主催)の本年度最後となる第4回定期講座は19日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった。料理研究家のコウケンテツさんが講演し、「料理で家族はつながる」と、参加者約800人に語り掛けた。

 4人きょうだいのコウさんは、家族6人で4畳半の部屋に住んでいた幼少期を紹介。「貧しかったが、母の工夫でご飯は腹いっぱい食べられた。両親は共働きだったにもかかわらず、必ず家族全員で夕食を取った。家族で食卓を囲む時間は本当に大切」と語った。ぜんそくの持病があったことにも触れ、「母は何を食べさせたら元気になるか考えて料理を作ってくれた。食べる相手のことを思って料理する姿勢を自然に学んだ」と振り返った。

 料理研究で約20カ国を訪問したエピソードも披露。「料理には歴史や文化が詰まっている。宗教や考え方が違っても、料理を一緒に作って食事すれば分かり合えるのではないか」と結んだ。

 参加者には、コウさんが考案した宮崎牛を使った料理のレシピが配られた。

【写真】料理と家族の絆について話したコウケンテツさん

グレイスは宮崎に暮らす女性を応援します みやざきレディース倶楽部 グレイス

 

 

窓口へ
会費5,000円と入会申込書を事務局までお持ちください。
受付時間/祝日を除く月-金
(9:00-12:00、13:00-17:00)
 
現金書留
会費5,000円と入会申込書を現金書留にて事務局あてに郵送してください。複数での申し込みもできます。
* 郵送料はお客さま負担

 

 

 

 いつまでも好奇心旺盛で若々しくあり続けるために、お友達、ご家族と一緒に、自分磨き・・・はじめませんか。
みやざきレディース倶楽部グレイスは、宮崎に暮らす女性を応援する企画として1999年にスタートした女性限定の会員制講座です。会員の皆さまには、宮崎ではなかなか目にすることができない各界で活躍中の著名人による年4回の講演会(トークショーやコンサートも含む)を提供させていただいています。
年会費5000円で年間4回の講座(ミニコンサート・講演・お楽しみ抽選会)に参加できます。18歳以上の女性であれば、どなたでもご入会いただけますので、母娘で家族でお友達と一緒にちょっぴり優雅な時間を過ごしていただけると幸いです。

 
  1. 2011年度の4回の講座(ミニコンサート・講演・お楽しみ抽選会)が受講できます
  2. 宮崎日日新聞社主催事業(一部除外あり)の案内と優待が受けられます
  3. 協賛社や飲食店などから、さまざまな優待が受けられます
期間
2011年4月から2012年3月までの1年間
対象
県内に在住、または勤務の女性
会費
5000円(年度内の定期講座受講料)
* 一旦入金された年会費は返金いたしかねます。

2010年度第4回講座 2011年3月25日(金)

西村由紀江さん (ピアニスト・作曲家)
「ピアノコンサート - 音と話してみれば -」
【場所】メディキット県民文化センター演劇ホール
3歳からピアノを始め、幼少より音楽の才能を認められる。桐朋学園大ピアノ科入学と同時にデビュー。ドラマ「101回目のプロポーズ」をはじめ、映画やCM音楽のプロデュースを手掛ける。年齢や性別を問わず多くのファンを魅了している。
 

第1回講座 2011年6月4日(土)

五木寛之さん (作家)
「いまを生きる力」
【場所】メディキット県民文化センター演劇ホール
1932年福岡県生まれ。1966年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、「蒼ざめた馬を見よ」で第56回直木賞授賞。現在、最新作「親鸞」を宮崎日日新聞紙上にて連載中。
 

第2回講座 2011年7月16日(土)

辻井いつ子さん (ピアニスト辻井伸行氏の母)
「わが子の才能をいかに引き出し、伸ばすか」
【場所】メディキット県民文化センター演劇ホール
2009年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した全盲のピアニスト、辻井伸行氏の母。自身の経験を元に、子育てに悩む親を応援するサイトの設立や執筆活動を行っている。
 

第3回講座 2011年9月3日(土)

花田景子さん (貴乃花部屋女将)
「ピンチをチャンスに変える」
【場所】メディキット県民文化センター演劇ホール
宮崎市生まれ。1988年よりフジテレビアナウンサーとして活躍後、1995年に貴乃花親方と結婚後は相撲部屋の女将、3児の母として多忙な日々を送っている。
 

第4回講座 2011年11月19日(土)

コウケンテツさん (料理研究家)
「キッチンからはじまる家族の絆」
【場所】メディキット県民文化センター演劇ホール
大阪市出身。韓国料理を中心に、和食やエスニック、イタリアンなど、素材の味を生かした健康的なメニューに定評がある。雑誌やテレビ、イベントなど多方面で活躍中。