【評】青い影を伸ばす雲を、見下ろすという日常ない景色。上部が黒くシャープな線で切り取られ、見る者を不思議な感覚にさせる。その感覚から理解するまでの、揺れ戻しの時間を楽しませるのは、写真の大きな魅力。柔らかく見える不定形の雲と、影の直線の組み合わせが空中に延々と続き、スケールの大きい作品になった。機内にいても、被写体に向き合えば常に対応できる構えがいい。(写真部次長 沼口啓美)