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勉強したい子支援 宮大生有志ら「ガクセイ塾」

2022年8月2日
 宮崎市・宮崎大の学生有志でつくる任意団体「ガクセイ塾」は、オンライン塾運営や子ども食堂への出張指導などの学習支援に取り組んでいる。メンバーは「勉強したいと願う子どもたちに、平等に教育の機会を届けたい」との思いを胸に活動に励む。

 発案者は、代表を務める教育学部4年の納富(のうとみ)崇さん(22)。家庭教師のアルバイトで担当した高校生から「授業数を増やしたいけど金銭面で親に気を使う」と聞き、「地域や経済の格差に関係なく勉強できる環境をつくれないか」と考えた。学生仲間に呼びかけ、昨年4月にクラウドファンディングで資金を調達。宮崎市の助成金も活用して同5月に活動を開始した。

 オンライン塾は、小学生から高校生までを対象に、ビデオ通話機能を使って個別授業を実施。テキストや模試を自作するなどして経費を抑え、一般的な学習塾より安価でのサービス提供を実現したという。現在、登録している県内外の学生5人が講師として指導する。

 今年に入り、同市内の子ども食堂や児童館から出張指導の依頼も増えた。「子どもと年齢が近いこともあり、勉強以外の相談にも乗っている」と納富さん。このほか学生同士で教育格差問題を考えるワークショップ、キャリア教育関連の記事や動画のネット配信も手がけ、活動の幅を広げている。

 納富さんは「学習意欲がある子どもの選択肢を増やすことが目的。教育者を目指す学生も経験を積める。将来も活動を持続できる方法を模索したい」と話している。

【写真】オンライン学習塾など手がける「ガクセイ塾」を運営する宮崎大の納富崇さん(左)ら

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