広島市で被爆したピアノを使ったコンサートは13日、宮崎市のメディキット県民文化センターであった=写真。被爆ピアノを修復し、国内外で演奏会を開いている広島市の調律師矢川光則さん(70)が所有するピアノによる伴奏で合唱などがあった。
宮崎、日南地区の退職教職員協議会などでつくる「被爆ピアノを聴く会」が企画した。演奏会では矢川さんがピアノについて、17歳の時に自宅でピアノと一緒に被爆した持ち主の名前から「カズコのピアノ」と呼ばれていることなどを紹介。「平和は与えられるものではなく、つくりだしていくものと実感してほしい」と訴えた。
宮崎市・大宮小合唱部は「いのちの歌」など披露、出演者と共に「折り鶴」を合唱した。平和活動に取り組む若者グループ「HuRP」による被爆体験者の詩の朗読もあった。
同市大塚町、会社員後藤真生さん(32)は「戦争を知らない世代が平和について発表しているのが胸に残った」と話していた。