宮崎産業経営大の学生ら4人が4月28日、原木乾シイタケの加工・販売を手がける高千穂町の杉本商店を視察した。高齢化で生産者が減る中、障害者の就労支援施設に駒打ち作業や収穫を依頼し、利用者の収入増につなげていることなど先進事例を学んだ。
学生らは先進7カ国首脳会議(G7サミット)宮崎農相会合でも議論された持続可能な農業の在り方を研究中で、2月にあった同大学の「デジタル・アグロポリスコンテスト」で優勝したチームのメンバーら。
日之影町の就労支援施設フラワーパークのぞみ工房を訪問。利用者が駒打ちする様子や近くのほ場を見学したり作業を体験したりした。杉本和英社長は「毎年、原木3千本6万駒を打ってもらっている。この『林福連携』は誰一人取り残さない取り組みとして、海外から高い評価を受けている」などと説明した。
参加した経営学部4年の谷越香南(かなん)さん(21)は「農業の高齢化や担い手不足が深刻化する中、農業を未来につなぐ一つの仕組みだと感じた」と話した。
【写真】ほだ木を立てかける体験をする学生たち