希少な動植物が生息する高鍋町の高鍋湿原が8日、開園した。キク科のサワオグルマが黄色い花を咲かせ、湿原を彩る。入園無料で11月中旬まで。
東部湿原と、県の重要生息地に指定されている西部湿原に分かれており、両湿原を「トンボの橋」が結ぶ。サギソウやヒメノボタンなど約400種の植物が自生。国内最小といわれるハッチョウトンボやハラビロトンボなど約50種のトンボが飛び交う。
サワオグルマは3月下旬から咲き始め、今が見頃。葉の付け根にトゲがあるヘビノボラズも黄色い花を付ける。ハルリンドウやアオモジなどの花、シオヤトンボやシオカラトンボの姿も見られる。ボランティアガイドの三好正俊さん(73)は「この時季は花の盛り。たくさんの人に来てほしい」と話す。
例年は3月下旬に開園するが、今年2月の野焼きの際に西部湿原の遊歩道の一部が焼失した影響で遅れた。通れない区間がある。開園時間は午前9時~午後5時。町教委社会教育課(電話)0983(23)3326。
【写真】サワオグルマの花が咲き誇る高鍋湿原