新型コロナウイルスのワクチン集団接種会場でのボランティアなどに携わった宮崎市の鵬翔高看護専攻科1年生(59人)が、安全安心な社会に向けた防災や減災に関する取り組みなどをたたえる「防災・減災×サステナブル大賞」に輝いた。医療の道を目指す学生たちは、受賞を励みに志を新たにしている。
賞は社会の安全性向上を目指す減災サステナブル技術協会が昨年創設。防災・減災、持続可能な開発目標(SDGs)などに関する活動や成果を専門家が評価し、今年は全国の企業や自治体など43団体が受賞した。
同科の学生たちは看護を学ぶ者としてコロナ禍で逼迫(ひっぱく)する医療現場を支えようと、昨年5月からボランティア係などが中心となり「コロナに負けないプロジェクト」を展開。6、7月に、有志30人が市に集団接種会場でのボランティアを申し出て、来場者の検温や会場案内を行った。 以降も感染対策の徹底や、感染者への差別防止を訴えるポスター制作などに取り組み、同協会から「コロナワクチン接種推進や地域社会の安全に寄与した」との評価を受けた。
学生たちは看護師国家試験に向け、新学年から医療現場での本格的な実習などに入る。プロジェクトの中心メンバー谷口陽香さん(19)は「ボランティアで学んだコミュニケーションの重要性を意識したい」、吉田早希さん(19)は「少しでも地域の力となれる看護師を目指す」と、新たな目標を語った。
【写真】防災・減災×サステナブル大賞を受賞した鵬翔高看護専攻科1年「コロナに負けないプロジェクト」の中心メンバー