障害者の生涯学習支援に貢献した個人や団体に贈る本年度の文部科学大臣表彰に、宮崎県内から宮崎大のボランティアサークル「びいだま」(宮崎市)=写真右=と、新富音声訳グループ「たんぽぽ」(新富町)=同左=が選ばれた。両団体は「大きな励み」「楽しく活動を続ける」と気持ちを新たにしている。
障害児の学習指導に携わる「びいだま」は、今年で活動30年目。現在は19人の学生が週1回、宮崎市清武町の県立こども療育センターで読み聞かせや宿題のサポートを行うほか、市民団体「宮崎Fun・Dog」と連携した犬とのふれあい活動も継続する。
前部長の川崎来夢さん(21)=工学部3年=は「子どものうれしそうな表情や裏表のない感情を見た時にやりがいを感じる」、現部長の丸山大和さん(21)=同2年=は「先輩方の努力のおかげ。今後も子どもたち優先で楽しく活動したい」と喜んだ。
13人で活動する「たんぽぽ」は、新富町の広報誌を音訳した「声の広報しんとみ」を視覚障害者の自宅に届ける活動を29年間続けている。音声訳ボランティア人口を増やすため、住民向けの勉強会を行うなど人材育成にも力を入れる。
月2回発行する「声の広報」は700号を超えた。中島清美会長(72)は「評価されてうれしく思うとともに、受賞は励みになる。需要がある限りこれからもこつこつと続けていきたい」と話していた。
同表彰は本年度、全国の56個人・団体に贈られた。