長年警察活動に功労のあった本年度の九州管区優秀警察職員に選ばれた。「今後の警察人生の励みにしたい」と笑顔をみせる。
都城市出身で、1982(昭和57)年に県警入りし、西都署に配属された。83(同58)年から約2年、西米良村の村所駐在所に赴任。西都署から遠く、2人勤務でもあったことから「ひとたび事件事故が起これば、迅速な初動判断が求められた。若い時から鍛えられた」と振り返る。
また地元の消防団や住民などが協力的で「ほとんどが自分より先輩。人生の教訓なども教えてくれて、とても感謝している」。
警察官人生約30年の半分は刑事畑で経験を積んだ。現在は都城署交通課捜査記録係長。昨年7月に都城市内で発生した男子中学生のひき逃げ事件では車の検問や聞き込み捜査などに関わった。隣接する鹿児島県まで範囲を広げ署を挙げて大規模な捜査を実施し、約2週間で犯人摘発にこぎ着けた。
警察業務を行う上で大切にしているのは「被害者が一番」という姿勢。「事件でも交通事故でも被害者が傷ついているということには変わりない。被害者にとって頼られる警察官でありたい」と意気込む。
また事故の多い年末年始にはパトカーに乗り、注意を呼び掛ける。「警察人生もあと数年。少しでも事故を減らしたい」と話す。
バイクが趣味で休日にはツーリングを楽しむ。次男(23)が13年に県警に入り、「うれしさ半分、心配半分」。都城市に妻と愛猫と暮らす。警部補、55歳。(報道部・横山侑季)