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県議会副議長になった中野廣明(なかの・ひろあき)さん

2015年5月20日
 「全国的に地方は課題が山積している。議長をしっかり支え、自分が考える課題を執行部と議論していきたい」。18日に開いた臨時県議会で副議長に選出され、壇上で力強く決意を述べた。

 商工労働部長まで上り詰めた県庁を退職した翌年の2003年、県議選で初当選した。地元の東諸県郡区の前任者2人はいずれも県庁OBで、周囲の要請もあって踏み出した第二の人生。「人生には流れがある。自分は先の先まで考える性格でない」と淡々と語る一方、「県庁で培った経験があった。県政について自分の意見、考えがあり、県議になれば引き続き物が言えると考えた」と当時の思いを振り返る。

 議場あいさつで言及した課題は、「自分のライフワーク」と評し議論してきたもので、人口減少問題を一番手に挙げる。各地で集落が縮みゆき、生産年齢人口は減少、農業でみれば後継者が不足する中、「子育て環境の充実などで人口が増えた所もある。諦めずに知恵を出していく必要がある」と強調。流通を含めた畜産加工の活性化、時代に合わなくなった土地に絡む規制の緩和の必要性なども説く。

 今回県議選は自身の1人区に限らず、最大5人区でも無投票になり、投票率は過去最低に。「県議会の中身が県民に届いていないとの声もある」と現状を真摯(しんし)に受け止め、4期目のベテランとして、兼務する広報委員会の委員長、幹事長会の座長として要職を全うする構えだ。

 趣味は読書。中央大卒。出身地の国富町で家族5人で暮らす。73歳。
(報道部・佐賀信行)

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