「議会では市民生活に密接することがたくさん議論されている。しっかり情報発信していきたい」。そう意欲を語る。
宮崎市議会議長選では約7割の27票を集めた。投票に先立ち初めて行われた所信表明演説では「市民に開かれた身近で分かりやすい、信頼される議会の実現に向け、改革を推進する」と訴えた。
市議を志したのは父・徳夫さん=故人=の存在が大きい。元市議で副議長も歴任した父の秘書を約2年務め、地域の声に耳を傾ける日々を間近で見た。73歳で勇退した際、「家族としてはようやく普通の生活に戻れる」と思ったが、住民に感謝される仕事に魅力を感じた。1990年7月の補欠選で初当選した。8期目を迎えた今も、その時の初心と感謝の気持ちを忘れない。
地方創生の流れに沿った地方都市・宮崎の発展を訴えた4月の市議選だったが、投票率は過去最低の41・79%。「結果を重く受け止める必要がある」と述べる。
有権者の政治離れに歯止めをかけるため、市民対象の議会報告会を「市民の意見要望を聞かせてもらう場にしたい」。若者とも自由に意見交換していきたい考えだ。
議長として県外出張の機会も増える。「名刺交換をした人に宮崎市に来たいと思ってほしい」と議会のトップセールスマン役を引き受ける。「ひいては企業誘致につながれば」 趣味は音楽鑑賞。ジャズやソウルミュージックなどジャンルは幅広い。同市吉村町で妻、長男と3人暮らし。58歳。(報道部・松田みゆき)