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県商工会連合会の会長に就任した 淵上鉄一(ふちがみてついち)さん

2015年6月23日
 県内39商工会で組織する県商工会連合会の会長に今月就任した。会員事業所と共に生活の利便性を支え、雇用を生み、祭りなどの歴史・文化を守る商工会は単なる経済団体ではなく、地域活性化や地域コミュニティーの維持に不可欠な存在だと考える。それだけに「会員減少への対策が最重要課題」と危機感をあらわにする。

 会員数は8232事業所で、5年間で800以上減った。「景気に関係なく、どの産業でも高齢化が進み、後継者、担い手が不足している」と語り、青年部の育成強化や女性による事業承継といった対策を思い描く。

 今年は12商工会で新会長が誕生した。「新会長を含め、各商工会の会長には『自らの地域をどうしたいのか』という方向性をしっかり示してもらいたい」と求める。

 小林市野尻町で建設会社「淵上組」を経営。野尻町商工会長、小林地区建設業協会長、県建設業協会常務理事を務め、多忙な毎日を送る。

 自社では9年前から和牛の繁殖事業も手掛ける。牛の話になると、「子牛のつぶらな瞳には、本当に癒やされる。牛と遊んでいると、1時間でも2時間でも飽きがこない」と相好を崩す。

 社員には「時を守り 場を清め 礼を正す」を徹底しており、商工会職員にも意識してほしいと話す。「時間は客への最大のサービス。片づけができないようでは、いい仕事はできない。そして、常に感謝の心を持ってほしい」という言葉からは、実直な人柄がうかがえる。野尻町で妻、長男と3人暮らし。59歳。(経済部・小川祐司)

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