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第31回宮日旗争奪学童野球県大会で優勝した門川友愛クラブ監督花岡伯光(はなおか・のりみつ)さん

2013年11月5日
 手塩にかけた選手たちの手で3度、宙に舞った。「子どもたちと一緒に成長できた。監督を引き受けて本当に良かった。最高の気分」と喜びをかみしめた。

 2011年、当時の監督で延岡工高野球部時代の先輩に頼まれ、小学4年生以下の指導を開始。当初は軽い気持ちだったが、すぐに心を改めた。先輩は守備練習で選手がミスをしても声を荒らげず、捕球できるまでひたすらノックを続ける。「押しつけではなく、自分からうまくなりたいと思うまで待つ。指導の奥深さを知った」と振り返る。

 1年後にレギュラーチームの監督に就任し、根気強く子どもたちと向き合ってきた。その成果を実感したのが決勝の七回裏の守備。1死満塁で6人のポジションを入れ替えたが、選手たちは動揺することなく守り、栄冠を手にした。「監督の意図を理解してくれる。ようやく“会話”ができるようになった」 延岡市土々呂出身。8歳の時に、父親が監督だったソフトボールチームでプレーを始めてから野球一筋。高校3年の夏は県大会で準決勝まで進んだが、終盤に逆転され、甲子園出場の夢を果たせなかった。だからこそ今も選手には繰り返し、「野球は最後まで何が起きるか分からない」と言い続けている。

 エースの泰臣君(11)は長男。グラウンドでは監督と選手の関係を厳しく守る。それでも「今夜はじっくり話そうかな」と優しい父親の顔をのぞかせた。延岡市内で保険代理業を営み、門川町加草の自宅で妻、子ども3人と暮らす。41歳。

 
(運動部・坂元穂高)

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