優勝者として自身の名前が告げられると天を仰ぎ、目頭を押さえた。「決勝では悔いの残るスピーチをしてしまい、自信がなかった」と振り返り、「次の機会を与えてもらった。さらに上のレベルを目指す」と11月の九州大会へ意欲をにじませる。
スピーチのタイトルは「真理は私たちを自由にする」。中学生の時に会員制交流サイト「フェイスブック」で共有された偽の情報を信じて拡散した経験や、ナイジェリアで2014年4月、テロ組織が200人以上の女子生徒を拉致した事件を同国政府が隠蔽(いんぺい)したため情報が混乱し、救出が遅れてしまった事例を紹介。一人一人が身の回りのさまざまな情報を適切に知り活用する必要性を訴え、「目の前の情報をうのみにせず、情報源を確かめ、信頼性の確認すること」の大切さを呼び掛けた。
宮崎西高(宮崎市)理数科の2年生。6月から大会への準備を始め、10回書き直した原稿は9月上旬に完成した。本番に向けて感情を込めた表現力を磨く上で、3年前に今回と同じコンテストに出場して九州大会で優勝、全国大会の出場経験を持つ大学生の兄望生(もうせ)さん(20)のアドバイスが役に立ったという。
クリスチャンの家庭で育ち、名前の「ルデヤ」は新約聖書に登場する女性の名前に由来する。3歳から宮崎市内の米国人宣教師の元で聖書とともに英語を学び「優勝に導いてくれた宣教師や家族、先生方の支えに感謝したい」。プロ野球・広島東洋カープの熱烈なファンで、毎日試合結果を確認し、一喜一憂する17歳。