「宮崎市で生まれ育ち、今も両親や学校の先輩などが暮らしている。少しでも地元が明るくなる話題を発信したい」。福岡から古里を応援しようと、2011年に在福宮崎県人会の若手が中心となって結成した「福岡みやざき応援団」の幹事長を昨年4月から務める。
高校卒業後、福岡市にあるグラフィックデザインの専門学校へ進学。会社勤務を経て、13年にウェブ広告・デザインなどを手掛ける会社を福岡市で立ち上げた。
応援団に入ったのは12年。福岡で出会った本県出身者に誘われた。毎月1回、宮崎産の食材を扱う飲食店などで開かれる定例会に参加すると、県民性なのか同郷というだけで年齢も職業もばらばらのメンバーとすぐに仲良くなれた。
特に独立する際は応援団で築いた人脈や情報が大きな力になった。「起業の悩みを聞いてもらったり、取引先を紹介してもらったり。人間関係の幅が広がり、感謝の気持ちが強かった」と振り返る。
現在のメンバーは約670人。「いい意味でゆるく、横のつながりを大切にしている」。フェイスブックなどで連絡を取り合い、定例会では方言丸出しでにぎやかに語り合う。「宮崎を好きな人間が気軽に集まることで、自然に『宮崎っていいね』という輪が広がっていくといい」
2月中旬には、県が福岡市で開いた移住促進イベントに協力。団員有志がボランティアで受付や進行を務めた。「もっといろんな形で古里の役に立ちたい」。家族は妻と長男。同市在住。38歳。