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県ラグビー協会会長に就任した 上西憲男(かみにし・のりお)さん

2020年5月23日
 積み重ねたラグビー人生は半世紀を過ぎた。「力を合わせる、互いを認め合う。いろんな人を知り多くを教わった」。学んだ精神を胸に、9代目の県協会トップとして組織一丸となる覚悟でいる。

 保健体育教諭を目指して進学した日体大でラグビーを始めた。都城泉ケ丘高3年時の秋ごろ、地元での九州高校大会を観戦し興味を持ち、楕(だ)円(えん)球に触れると夢中に。大学での本格的な挑戦に至った。

 高校3年間、陸上短距離で培った心技体に自信はあったが、名門の厳しさは想像を超えた。走り込みや基本の繰り返し、体育会特有の上下関係もたたき込まれた。レギュラーは遠かったが「耐えた4年は心の支え」。苦楽を共にした同期との絆は強く、2年に1度は集まり、大学日本一にも輝いた「あの頃」に戻って酒を酌み交わす。

 卒業後は宮崎実業高(現日章学園高)で教壇に立ち、ラグビー部も指導。やんちゃな生徒らに真正面から向き合い、「ラグビーを通じた人間形成」を信念に「苦しい経験は将来必ず生きる」と熱っぽく訴えて社会へ送り出した。

 1979(昭和54)年宮崎国体で成年男子の主力を担い、準優勝に貢献。協会の役員は通算19年目で、競技人口拡大に加え、2026年に本県で開催予定の国民スポーツ大会にも視線を注ぐ。「強化や財源など、軌道に乗せる取り組みを協力して推し進めたい」

 長男に続き、中2の孫も競技に打ち込む。その成長を励みに60歳以上のチームで汗を流す。早朝のラジオ体操に散歩、晩酌も欠かさない。宮崎市佐土原町に妻美恵子さんと暮らす。73歳。

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