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県柔道連盟会長に就任した  鳥居敏文(とりい・としふみ)さん

2020年6月27日
 好きな言葉は「先手必勝」。館長を務める宮崎市・生目道場の子どもたちに「相手が疲れるまで技を仕掛けろ」とハッパを掛ける。「何ごとにも挑戦する、積極的な人間になってほしい」。古希を迎えた柔道家は、優しいまなざしで語る。

 柔道人口の減少は全国的な課題。本県も高校生までの県連盟登録者数は1063人で、10年前から3割も減った。「柔道を通して体力や礼儀作法が身に付く。幼少期からはヘッドギア着用で練習をするなど、保護者には安全性も訴えていきたい」。県内43の道場と協力し、底辺拡大を図る考えだ。

 延岡市北浦町出身で中学時代は「番長」。2年の時に父親に勧められ、競技を始めた。宮崎高校3年時に全国総体中量級ベスト8。天理大(奈良)でも活躍し、卒業後は金沢工業大(石川)で監督、コーチを8年間務めた。帰郷後、34歳で宮崎中央高(現鵬翔高)体育教諭に。九州王者らを輩出し、現在は宮崎産経大でも監督として指導に当たる。

 県柔道場連盟会長としては4年前に強化部を立ち上げ、小学生の学年ごとに選抜チームを結成。合宿で競わせ力を付け、九州大会では一昨年から2連覇を果たすなど結果につなげた。2026年に本県で開催予定の国民スポーツ大会に向けた強化も、喫緊の課題。「指導者の確保など、県と連携しながら進めていく」と意気込む。

 毎日の晩酌とゴルフが趣味。「コロナ禍で練習できない間は、道場でパターの練習をしていた」と豪快に笑う。宮崎市清武町に家族3人で暮らす。

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