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県建設業協会長になった 藤元建二(ふじもと・けんじ)さん

2020年7月11日
 道路や橋などのインフラ整備、災害対応や復旧を担う建設業は「地域に欠かせない産業」という自負がある。地域ごとに建設業者が根付き、事業を継続していくためにも「若者が就職しやすい環境づくりと、技術の継承に努めたい」と抱負を語る。

 具体的な対策として掲げるのは、業界の働き方改革。県内では昨年から毎月第2土曜日に一斉休業する取り組みを始めており、将来的には完全週休二日制を目指したい考えだ。従業員の高齢化が進み、人手不足も深刻化する中、「魅力ある職場環境を整備することで、都市部からのUIJターン者の受け入れにもつなげたい」。

 休日の確保に向けては、人員を十分に抱える必要があり、そのためには年間を通して一定量の仕事があることも不可欠。「仕事量を確保できれば、新型コロナウイルスによる失業者の雇用の受け皿にもなれる」。国の国土強靱(きょうじん)化緊急対策は本年度で最終年度を迎えるため、今後も国や県などへ公共予算確保を要請していくつもりだ。

 国富町の建設会社を創業者の父から受け継いだ。幼い頃から休みのたびに現場へ連れて行ってもらい、大勢の人や建設機械の力で堤防や砂防ダムなどが少しずつ出来上がっていく楽しさを知った。高校卒業後に県産業開発青年隊に入隊して技術を学び、業界への道を進んだ。「ただ広い土地に見える工業団地の造成地も、地下には基礎や排水などの緻密な工事が施されている」。モノを作る誇りと魅力を今も感じている。

 仕事の合間に行くゴルフや釣りが楽しみの一つ。同町在住。55歳。

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