東九州自動車道延岡-宮崎の全線開通を16日に控え、「県警や行政と一体となって安全・安心な道路を目指したい」と意気込む。宮崎高速道路事務所は都城市から宮崎市に今月上旬に移転。今後、九州最長となる県内の高速道路約187キロの維持管理を担う。「悲願の道」の完成を前に心機一転、決意を新たにした。
東九州道は暫定2車線の対面通行。昨年10月には反対車線への飛び出し事故で2人が亡くなった。「開通して利用者が増えれば事故の増加も懸念される。一件でも事故を減らせるよう、安全対策を実施したい」。事故原因のうち、漫然運転が最も多く「高速道での事故は大事故につながりかねない。運転者一人一人が安全運転を心掛けてほしい」と力を込める。
旧日本道路公団に入社し初の赴任地が本県。30年以上前に宮崎自動車道のトンネル建設工事に携わった。「2度目の勤務で造った道路を管理する立場になり感慨深い」と目を細める。
仕事をする上で心掛けていることはコミュニケーション。「相手と話すことで信頼関係が生まれる。仕事もスポーツと同じ。仕事を達成するにはチームワークが大切」。移転した新事務所でも所長室のドアは常に開け放ち、気兼ねなく話ができる雰囲気をつくる。
福岡市に家族を残し、都城市の社宅に単身赴任する。趣味はゴルフやウオーキング、アコースティックギター。帰宅後はフォークソングを我流で練習する。「ロックも聴くし、元気になれる曲が好き」と笑う。広島県尾道市出身。56歳。(報道部・前田潤一郎)