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副知事に就任した 永山寛理(ながやま・ひろたか)さん

2020年8月30日
 就任直後、新型コロナウイルスの「第2波」が県内を襲った。昼夜問わず対策に当たり、いまだ全26市町村への訪問は実現できていない。現場主義を信条とし、「生の声を早く聞きたい」と切望。状況が落ち着き次第、自分の目と耳で地域の実情や課題を見いだしていくつもりだ。

 1995年に建設省(現・国土交通省)入り。生まれ育った沖縄県では小中学校時代、夏のたびに水不足に悩まされ「学校では蛇口をひねっても水が出ず、水筒を持って登校した」。ただ、高校生の時に国や県によるダム整備が進み、渇水は解決。「人々の暮らしへ大きなインパクトを与えるのはインフラ整備」と実感し、入省を志した。

 九州地方整備局時代には用地取得を担当。道路整備のために土地を手放してもらう難しい交渉に臨み、「公益性と同時に、住民個人の権利や暮らしを意識する発想が培われた」。政策立案や法律の整備といった国全体の仕事に関わる際にも、住民の生活をイメージして向き合うようになった。

 本県で強く感じるのは「豊かな自然、食、県民性」が秘めるポテンシャルの高さ。コロナ禍で地方での生活が見直される中、「魅力の発信や移住、Uターンを受け入れる環境整備が今後必要」と捉える。国交省出身として期待されるインフラ整備や防災・減災対策に加え、コロナ後を見据えた本県の発展にも注力する考えだ。

 趣味は将棋で、高校1年生時には全国選手権で個人3位に入賞した経験も。妻、長男(15)、長女(11)を川崎市に残し、宮崎市で単身赴任中。48歳。

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