よちよち歩きの1歳の弟と妹の双子がかわいくてたまらない。だからこそ、児童虐待のニュースが報じられる度に、怒りが込み上げる。「なぜ、こんなひどいことが起きるのか」。5人の子どもを育てる母の話を参考に、社会問題化している児童虐待をなくす方法を熱く語った。
スピーチでは、根本的な解決方法として、公共の場でぐずる子どもをあやす親に『お子さんかわいいですね』と声を掛けるなど周囲の気配りが重要とし、「子どもは社会の宝。社会全体で子育てをする意識を養うことが大切」と訴えた。
ロシア人の父と日本人の母の長女として生まれた。両親の会話は英語が中心で、幼い頃から英語は身近だった。住吉中3年時に「高円宮杯第71回全日本中学英語弁論大会」に初出場。表現力だけでなく、社会問題に対して自分の意見をはっきり述べるほかの出場者に衝撃を受けた。「単に文章を暗記するのではなく、聴いている人に自分の考えを伝えることが大事だと思った」
宮崎大宮高1年。今回の原稿が完成したのは8月末で、高校から始めたダンスの練習、文化祭や体育祭の準備に追われる中、授業の休み時間に原稿を読む練習を重ねた。「1年生で優勝できるとは思っていなかったので、びっくりした」と屈託のない笑顔を浮かべ、「先生たちの指導のおかげ」と感謝の心も忘れない。
新型コロナウイルスの影響で、ことしは上位入賞者が出場する九州、全国大会は中止となった。「また挑戦したい」と1年後に意欲をみなぎらせる15歳。