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「全日本中学生水の作文コンクール」で優秀賞に輝いた 大城冴和(おおしろ・さわ)さん

2020年10月23日
 「私たちは水に翻弄(ほんろう)されつつも、水に生かされている」。全日本中学生水の作文コンクールで最優秀賞に次ぐ優秀賞(環境大臣賞)に輝いた作文の一節。身近な存在でありながら、時に水害をもたらす水への畏敬の念を常に持ち、共存の道を探すことの重要性を訴えた。

 宮崎西高付属中に通う3年生。10歳まで過ごした長野県松本市は、至る所に湧き水が流れる水の町だった。よく家族で散歩し、「水は身近で優しい存在」だった。

 その水の恐ろしさを意識するようになったのは、5年前に宮崎市に引っ越してきてから。めったに大きな台風がこない長野県と違い、毎年のように被害が出る本県。初めて経験した台風では、風雨の強さに衝撃を受け、水害に対する意識が大きく変わった。

 長野県に大きな被害をもたらした2019年の台風19号では、千曲市の祖父母の家が浸水被害に遭い、見慣れた景色が水没した状況を報道で見た。「温暖化の影響で『観測史上最大』『未曽有』といわれる水害が増えているように感じる」

 本県に来てから、学校の屋上への避難訓練を初めて経験するなど、地域によって異なる自然との向き合い方があることも知った。作文は「水害に立ち向かいそして学び、昔の人々がつないでくれたバトンを新しい形で次につなげていくことが大切だと思う」と結んだ。

 もう引退したが、中学では部活動のバスケットボールに熱中した。自己分析は「やると決めたことは最後までやりぬく性格」。将来は「宇宙飛行士になりたい」と夢を語る。15歳。

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