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第99回全国高校サッカー選手権県大会で初優勝した宮崎日大高監督 南光太(みなみ・こうた)さん

2020年11月10日
 初優勝が決まった瞬間、真っ先に頭に浮かんだのが、ピッチで泣き崩れてきたこれまでの選手たちの顔だ。就任11年目で悲願の頂点をつかみ「選手の頑張りのおかげ。ただこれまでサッカー部に携わった皆の力で新しい歴史がつくれた」と、万感の思いに浸った。

 全国選手権県予選は過去21年間、日章学園と鵬翔が優勝。決勝にはこれまで昨年と一昨年を含め4度進んだが、あと一歩がどうしても遠かった。悩んだ末思い切って、今春から指導をコーチ陣との分業制にした。「勝敗は細部に宿る」。それぞれが専門分野で責任を負うことで、技術や戦術をこれまで以上に細かく突き詰め、チームに落とし込んだ。迎えた今大会、磨き上げたセットプレーが大事な場面で決まった。

 大分市出身。名門・国見高(長崎)でMFとして、全国総体や全国選手権に出場した。卒業後はJリーグ2部(J2)水戸に入団。その後プロフェソール宮崎(当時)やホンダロックなどで28歳までプレーした。指導者の打診があったのは引退直後。経験はなかったが、恩師・小嶺忠敏監督(現・長崎総科大付高監督)に憧れ、新天地へ飛び込んだ。宮崎日大中で1年監督を務めた後、高校へ。強豪校やJリーグチームにも足を運び、練習法などを研究した。

 座右の銘は、小嶺監督もたびたび使う「自信と過信は紙一重」。「優勝に過信せず、選手権でも日大らしいサッカーを見せる」と意気込む。宮崎市で妻(46)と、小学5年の双子の4人暮らし。学校では中学校事務長などを務める41歳。

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