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全国高校選抜新体操大会男子団体で2連覇した小林秀峰高監督 永野護(ながの・まもる)さん

2014年3月28日
 春夏連覇を狙った昨年のインターハイは準優勝。夏と同じ構成で臨んだ大舞台で日本一の座を奪還し、「失敗を怖がらず頑張ってくれた。子どもたちには悔し涙より、うれし涙を流させてあげたかった」と喜んだ。

 新体操と初めて出会った小林工高(現小林秀峰高)時代から、目標達成のために妥協を許さなかった。トップ選手の映像を擦り切れるほど見て表現力を磨き、3年秋の全国高校選抜大会個人種目別スティックで優勝。国士舘大でも競技を続け、4年生で全日本学生選手権の個人総合を制した。

 大学卒業後は指導者を志して帰郷。西諸地区の小中学校で事務員などをしながら母校のコーチとして後輩を指導した。9度の全国優勝を成し遂げた大澤由一前監督の後を受け、2005年からチームを率いる。

 自身の経験から、感動を呼ぶ演技の土台となるのは「感謝の気持ち」と言い切る。「演技には心が表れる。苦しい時、支えてくれる人のことを思うのが一番の力になる」。生徒にはあいさつや清掃など基本的な生活習慣を徹底させ、他人を気遣う心を養わせている。

 毎冬に地元で開く演技披露会は2千人を超える観客が集まり、「秀峰新体操部」は地域の誇りともいえる存在。「応援をもらい、伝統をつぶすわけにはいかないとあらためて思う」と後進の育成や競技普及にも積極的だ。

 家庭では長女(4)と今月生まれた長男の良き父親。「試合が終わると一刻も早く会いたくなる」と目を細める。保健体育科教諭。小林市の自宅に家族4人暮らし。40歳。(運動部・甲斐延明)

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