「若手でも、中堅・ベテランでも弁護士は全員プロフェッショナル。常に上を目指す必要があり、会員皆がそうあろうとする中、皆の気持ちに応えられる組織でありたい」。県内弁護士の指導、研修などを担う県弁護士会のトップに就き、意気込みを新たにする。
東京都の法律事務所で8年働き、2002年に宮崎市内で独立した。当時56人だった会員は現在123人。うち69人を弁護士になって10年未満の若手が占める。「以前に比べると数はそろってきた。後はなお一層の資質向上だ」と課題を言う。
市民向けにさまざまな法律相談会も展開するが、「弁護士はまだ市民に遠い存在。提供する法的サービスが実際のニーズとずれていないか、独り善がりにならないようにしたい」。市民目線での検証、改善も重要課題の一つだ。
弁護士を志したのは会社勤めに対する“違和感”がきっかけ。早稲田大法学部卒業後、一度は民間企業に入社。随分子どもっぽかったと今は振り返るが、「個人でプロフェッショナルとして生きたい」と感じたという。26歳の時、3回目の挑戦で司法試験に合格。企業法務、行政事件などを主に担当し「もっと上がある」「まだベストでない」と常に最善を尽くしてきた。「努力すればそれだけ信頼され、公にも、社会正義にも貢献できる」。飾らない口調ながら、言葉の端々にプロ意識がにじむ。
野球、ゴルフなど多趣味。スキーに県外まで足を延ばす。宮崎市内に妻、子ども2人と暮らす。日向市出身。49歳。
(報道部・佐賀信行)