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宮崎銀の地域商社の社長に就任した 久木田 貴子(くきた・たかこ)さん

2021年1月24日
 地域経済の活性化を目指し、宮崎銀行が今月設立した地域商社「Withみやざき」。同行地方創生部から出向し、農水産物などの掘り起こしや販路拡大を担う肝いりの組織トップに就いた。打診を受けたのは昨春。「食べたり飲んだりするのが大好き。断る理由はなかった」と笑う。

 同行の農業法人「夢逢いファーム」で栽培したアボカドの取引先拡大のほか、地元企業と連携した加工品開発も構想に描く。コロナ禍で従来の営業が難しい中で、強みとなるのは同行の店舗網。地域の魅力を知る各営業店の協力を得て、10月に開設するECサイトには「他にはない、とがった商品をそろえたい」と意気込む。

 鹿児島県鹿屋市出身。2005年に入行し、「仕事の幅を広げたい」と09年、総合職に転換。11年に開設した鹿児島営業部(鹿児島市)の「みやぎん住まいのプラザ」の立ち上げにも携わった。激しい金利競争の中でも、14年春の消費税増税前の駆け込み需要で住宅ローンの利用は増加。「目が回るほど忙しかったが楽しかった」

 同行OBの父に掛けられた「どうにかなる。周りが助けてくれるから」という言葉が、いつも新たな挑戦を後押ししてくれた。「女性は能力が高いのに不安が勝って挑戦をためらいがち。一人で抱え込まず、周囲の力を借りて一緒に解決していけばいい」と、次に続く世代に期待を込める。

 外出自粛中の楽しみは、映画鑑賞。「出掛けられるようになったら、県内各地のおいしいもの探しのドライブがしたい」。宮崎市在住、38歳。

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