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宮崎市フェニックス自然動物園の新園長に就任した 竹田正人(たけだ・まさと)さん

2021年4月14日
 今年、開園50周年を迎えた宮崎市フェニックス自然動物園の新園長に就任した。節目となる年に重責を担う立場となり、「さらなる50年先を見据えて、積極的な園の改革に努めたい」と意気込む。

 島根県出雲市出身。獣医師として天王寺動物園(大阪市)に23年間勤めた後、前園長の出口智久さん(67)に請われ、2013年にフェニックス自然動物園に転職。飼育課長を経て18年から副園長となり、培ってきた知恵と知識で同園をもり立ててきた。

 大阪時代から同園との関係は深く、年2回ほど訪ねては情報交換するなど交流を重ねていた。その縁で05年、タイからアジアゾウ2頭が贈られた際、タイから同園に到着するまでゾウに付き添い、体調管理を担った。「園にベテラン獣医師がいなかったことから、有給休暇を取って協力させてもらった。貴重な体験ができた」

 同園にはアジアゾウやボルネオオランウータンなど1個体のみで飼育される動物も。「希少動物を飼う園の義務として種の保全、繁殖の努力は怠れない。関係機関と連携し可能性を探っていく」と誓う。

 目標は、観光誘客に寄与する、魅力的で特色ある園にすること。「展示を工夫し、来園者と動物との距離を感じさせない空間をつくりたい」と目を輝かせる。

 趣味はトランペットの演奏で、二つの楽団に所属し、休日は「何もかも忘れ、いい気分転換になる」と練習に没頭。8年間、1人暮らしだったが、14日から宮崎市で、呼び寄せた妻(60)、義母(88)との新しい生活がスタートする。62歳。

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