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NPO法人となった県防災士ネットワークの初代理事長 猪狩信浩(いがり・のぶひろ)さん

2014年4月19日
 本県在住の防災士の連携と研さんなどを目的に県防災士ネットワークを立ち上げて7年。1日からNPO法人として再始動し、初代理事長に就いた。「社会的な信頼性が増し、行政との連携もよりスムーズになるはず。会員のモチベーションも高まるので、心機一転で防災活動に取り組みたい」と決意を新たにする。

 NPO法人化後に初めて挑む大きな事業が、県から委託された「わがまちの防災力強化支援事業」。本年度から3年間、全市町村と連携して地域が抱える防災の悩みを調査し、解決を図る取り組みだ。「標高や避難場所を知らせるのは、病院で言えば『診断』の段階。その先にある『処方箋』、具体的には自主防災組織の結成方法といった助言を送るのが、私たちの務めだ」と強調する。

 延岡市出身。父の影響で始めた釣りに没頭するうち、自然に興味を持つように。鹿児島大理学部に進学後は地震学などを研究。鹿児島市内の地質コンサルタント会社に勤めた後、家業の茶卸売業を継ぐために帰郷した。

 防災士の資格は2005年に取得。07年に任意団体として県防災士ネットワークを立ち上げた。32人だった会員数は1日現在、732人まで増加。「自助のための事前対策の指導と共助の際の旗振り役が、防災士の役割。これからはそれぞれが質を高めていくことが大事」と気を引き締める。

 多忙な中、週に1回は妻と大好きな釣りに出掛けて気分転換。大学時代は落語研究会に所属しており「真面目な講演でも楽しく話すよう心掛けています」。延岡市在住。52歳。
(報道部・黒木智洋)

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