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県中学校体育連盟会長に就任した 古川康二(ふるかわ・こうじ)さん

2021年4月29日
 前任校の青島中に校長として着任した2年前、登校区域内の小学6年生の6割が卒業後に校区外へ流出していた。すぐに保護者や子どもたちの声を拾い、県内初のサーフィン部をつくると、2年間で新入生は3倍に増加。スポーツが地域活性化の起爆剤となり注目を浴びたが「改革しようと思っていたわけではない。何かあれば乗っかってしまう」と穏やかな笑みを浮かべる。

 4月から宮崎中の校長。28日付で、県中学校体育連盟のトップに就任した。同連盟事務局には、1996年から理事長職などで9年間在籍。「自分の基礎をつくってくれた」中体連のために、再び尽力する覚悟だ。

 喫緊の課題の一つが、教員の働き方改革。文部科学省は2023年度までに土、日曜の部活動を地域の指導者に委ねる方針だが「現実とは、かなりギャップがある」と感じる。県スポーツ振興課に3度勤めるなど、行政経験も豊富。人脈を生かし「知恵を集めたい」と話す。

 都城市山之口町出身。白球を追った山之口中時代、陸上や相撲といった他競技の大会にも出場したことで、視野が広がり自信もついた。「知らない競技や種目が、自分に合うかもしれない。いろいろな出会いの場を提供したい」と、上江小中(えびの市)や青島中では相撲部も立ち上げた。実際に参加した他の部活生からは「輝ける場所をつくってもらえた」などと感謝されたという。

 趣味のゴルフは、初任地である大淀中の教え子たちと、ほぼ毎月ラウンド。「昔と逆で叱咤(しった)激励されている」と笑う。宮崎市清武町に妻、長女と暮らす。57歳。

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