長年の悲願だった延岡市から宮崎市を結ぶ東九州自動車道が3月につながった。節目の年の着任に「高速道の開通は地域を変えていく大きな一歩になる。県内の残る区間もしっかりと整備促進に取り組みたい」と力を込める。
管轄する東九州道の県南区間は北郷-日南が2017年度の開通を予定。だが清武南-北郷は未定で、日南-志布志は事業化のめどが立っていない。「災害時には道路が地域、生活を守る。住民の安心・安全を守ることが一番大事」。南海トラフ巨大地震の津波被害が想定される本県において、災害に強いネットワーク構築を急ぐ考えだ。
都農町以南の道路をはじめ、河川、砂防、海岸の護岸といった幅広い社会資本の整備、保全業務を担う。「地域を元気にするのがわれわれの仕事。地元の声を聞き、自分たちが率先して明るく楽しく仕事をしていきたい」 香川県出身で、中学1年だった1988(昭和63)年に本州と四国をつなぐ「瀬戸大橋」が開通。地元の盛り上がりを目の当たりにし「橋や道路が地域を大きく変える」。インフラ整備に興味を持ち、熊本大学で土木環境工学の道へ進んだ。
学生時代はたびたび旅行で本県を訪れた。「宮崎は人も自然もあたたかい。週末はいろんな観光地を回りたい」。趣味は「体を動かすこと」。本県は恵まれたゴルフ環境があり「いろんな方から誘っていただいているので始めようか悩んでいるところ」と笑う。横浜市に妻と長男、次男を残し単身赴任。39歳。
(報道部・前田潤一郎)