「市民の期待の大きさにやりがいを感じている」。議長に就任し1カ月弱。コロナ禍の影響を受ける飲食業者らから、さまざまな要望を受け、職責の重さをかみしめる毎日だ。
議長選前の所信表明で、「発信力強化」を訴えた。「コロナで地方回帰の動きが再燃している。海も山も川もある延岡の良さを知ってほしい」。名刺にもこだわり、西南戦争の最後の決戦地で、西郷隆盛が宿陣した場所にある「西郷隆盛青空テーマ館」(延岡市北川町俵野地区)のイラストを入れた。コロナ収束後は、視察先などで延岡を強くPRするつもりだ。
3人の息子の父親で、PTA活動を20年近く経験した。県PTA連合会会長も務めた実績から出馬要請があり、2007年に初当選。現在4期目。教育に関しては、「ICT(情報通信技術)の活用促進など、かなり早くから訴えてきた」と自負する。
目標として掲げるのが、投票率の向上。「議員が何をしているのか分からないという市民が多い。役割を知ってもらい信頼を得ることが、投票につながる」。コロナ収束後は積極的に議会報告会を開き、広報誌についてもあり方を模索する考えだ。
地域新電力会社の設立など、市当局と議会が相対する案件もある。「対立が続き、市政が停滞することがあってはならない。議員を代表し、市当局との窓口として、解決に向けて動きたい」
コロナ禍で最近はかなわないが、全国の城を巡るのが趣味。「戦国武将になったつもりで、いかにリーダーとしてあるべきかを考えさせられる」。61歳。