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県中体連の新会長になった 東園二明(ひがしぞの・つぎあき)さん

2014年4月29日
 教師人生最後の年に、県内150校が加盟する県中体連のトップに立った。「武道を究めるまでに『守・破・離』の3段階があるが、中学時代は人生の土台を築く『守』の時期。社会性を育てる上で体育が果たす役割は大きい」と力を込める。

 運動離れや学外クラブの拡大により、県内の部活動加入者は減少の一途をたどる。導入3年目となる体育の「武道必修化」にも目を向け、「同じ学校の仲間と切磋琢磨(せっさたくま)することは貴重な経験になるはず」と、指導体制の充実に努める方針だ。

 校長1年目で赴任した児童数9人の西米良村・越野尾小で、体育教育の原点を見詰め直した。水泳や長距離走に励み、少しずつ記録を更新して喜ぶ児童らの姿に「運動が苦手な子でも、達成感や次に進むエネルギーを体感できる」と実感。「子どもたちがやりたいことを実現できる環境をつくることが指導者の務め」との思いを強くした。

 保健体育教諭として1978年に県教委入り後、小中11校に赴任。剣道の部活動顧問を歴任し、97年には母校の清武中を県総体2位、九州大会8強に導いた。県学校剣道連盟の事務局に長く籍を置き、6年前からは理事長も務める。県剣道界を陰ながら支える存在で「県内剣士が全国で活躍することが何よりの喜び」と、りりしい顔をほころばせる。

 地域の仲間と楽しむミニバレーボールが最近の息抜き。3人の娘は独立し、宮崎市の自宅に妻(58)と2人暮らし。プロ野球・阪神の大ファンの59歳。

 
(運動部・甲斐延明)

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