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宮崎陸上競技協会の理事長に就任した 串間敦郎(くしま・あつろう)さん

2014年5月2日
 13年間務めた副理事長から昇格した。県立看護大教授を務めながらの要職だが「陸上の面白さを幅広く伝えられるよう、積極的に動き回りたい」と意欲を口にする。

 陸上界を取り巻く環境は厳しさを増す。少子化に伴う競技人口の減少に加え、昨年は本県の陸上王国の基礎を築いた九州一周駅伝(グランツール九州)が終了した。「若い競技者の夢がなくなったのは残念。子どもたちが希望を持てる環境をつくるために、大人たちが汗を流さないと」。競技力維持に向け九州各県の関係者が連携し、早急に対策を打ち出す必要性を訴える。

 中学から陸上を始め、高校時代はハードラーとして活躍した。宮崎南高では400メートル障害など3種目で全国総体に出場。筑波大体育専門学群に進学後も競技を続け「トップ選手ではなかったが、全国でも通用できたのは指導者に恵まれたおかげ」と振り返る。それだけに「金の卵で終わるのは選手にとっても不幸なこと。素質を見抜き、長所を伸ばせる指導者も育てないといけない」と力を込める。

 幼少時代からスポーツ万能で陸上以外にバスケットボールやバレーボールに打ち込んだ。51歳の今でもゴルフ、テニス、スノーボードをこなし、大学では「健康スポーツ科学」などを担当する。

 県外の大学で医学を学ぶ長男と高校3年の長女も陸上部で、24日に開幕する県高校総体には長女が出場する予定。「娘が出番の時は、理事長職を忘れて応援するかも」。優しい父親の顔をのぞかせた。(運動部・坂元穂高)

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