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「第40回小村寿太郎侯顕彰弁論大会」の最優秀賞に選ばれた 酒井彩花(さかい・あやか)さん

2021年10月26日
 「世界を担う子どもたちを飢餓から救う手段を考えて」。小村寿太郎侯顕彰弁論大会で最優秀賞を受賞した。コロナ禍で作文審査での開催となったが、曇りのない思いは届いた。「驚いた。応募を勧めてくれた担任の先生に感謝したい」と笑顔で語る。

 中学時代からボランティア活動に熱心となり、昨年入学した宮崎南高ではユネスコ部に所属。世界の社会課題を調べて発表するなど、より国際的な意識を高めている。

 その中でも今年6月、アフリカ・ルワンダのミヨベ町で支援活動に携わった人たちのリモート講演で衝撃を受けた。同町は国内の最貧困地域で、満足に食事も取れないという現実を知ったからだ。痩せ細って笑顔の消えた子どもの写真を見て、「世界には他にも飢餓に苦しむ人たちがいる。この状況を多くの人に伝え、改善につなげたい」との思いが高まった。

 作文を書く際に飢餓問題を調べると、国内でも「子どもの貧困」が拡大して一日三食をきちんと取れない子どもが増えていることを知った。「飢餓を身近な問題と捉えて、解決へ何ができるかみんなで考えたい」と強調する。将来の夢は看護師。「赤十字の国際救援活動に参加し、世界の子どもたちを救いたい」と決意を固める。

 海外渡航経験はないが「リモートで現地の学生と交流した韓国など、各国に行ってみたい」。宮崎市内の実家で両親と姉、妹と5人暮らし。「姉妹3人のうち誰かが歌を口ずさむと、他の2人も一緒に歌うのが日常で、疲れたときの気分転換にもなる」。16歳。

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