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「宮日世相まんが」の第32回年間賞で最優秀賞に輝いた 小牧でんしろ(こまき・でんしろ) さん

2021年12月6日
 受賞作品のタイトルは「今度の波もデカいぞ! ふんばれ!」。2020年11月、新型コロナウイルス感染拡大「第3波」を葛飾北斎の「富嶽三十六景」になぞらえて描いた。波の下には、目を閉じ必死に大波に耐える人々も。「感染拡大の大きな波が来ても、マスクを着けて耐え忍ぶしかない。みんなで頑張ろうという思いを込めた」と語る。

 本業は雑誌の挿絵などを手掛けるイラストレーター。30年ほど関東在住だったが「のんびりした宮崎が好きで、ずっと帰りたかった」。ネットで仕事ができるようになり、10年ほど前に帰郷した。仕事の幅を広げたいと、5、6年前から挑戦のつもりで「宮日世相まんが」に投稿を開始。ただ、仕事の締め切りとの兼ね合いもあり、月に何枚も送るときや、半年に1回の場合も。「投稿の頻度にも『波』がある」と笑う。

 作品を描き上げるまで長くて半日くらいで「考え込むよりひらめきで描いた方が選ばれる作品になる」が持論だが、「ひねらないと面白くないが、ひねりすぎても伝わらない。『毒』が強すぎても好感を持ってもらえないので、なかなか難しい」と吐露。毎月の優秀作品はじっくりチェックするなど、ネタ探しなどの研究は欠かさない。

 趣味のテニスは仲間と一緒に週3回楽しむ熱中ぶり。最優秀賞の受賞でひとまず目標を達成したが、「今後は県内企業からの仕事を増やしたい」と意気込む。「小牧でんしろ」はペンネームで、先祖の名前に由来する。本名は桒畑浩。自宅は宮崎市大坪西2丁目。60歳。

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