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「みやざき大使」として活動するKOBE三宮・ひと街創り協議会会長 久利計一(くり・けいいち)さん

2022年3月19日
 青い空と海、真新しい船が描かれた大型タペストリーが1~2月、神戸市の三宮センター街に飾られた。宮崎―神戸航路で来月15日に就航する宮崎カーフェリー(宮崎市)の新船「フェリーたかちほ」のPR。タペストリーは就航前にも登場予定だ。

 同センター街を含む商店街や商業施設でつくる「KOBE三宮・ひと街創り協議会」会長を2006年から務める。大阪航路に替わって14年に就航した神戸航路を盛り上げようと、本県と神戸の交流を促す催しなどに協力しており、昨秋、県から「みやざき大使」を委嘱された。「キンカンやスイートピーのPRも好評だった」と語る。

 神戸市生まれで老舗眼鏡店の社長。「世の中はご縁で成り立っている。社会のため何ができるかが街の民度を表す」というのが信条で、同協議会では同市の児童養護施設で暮らす子どもが沖縄で文化に触れる体験事業を続けている。「私たちが信用される存在になってこそご来街というご褒美がもらえる」。最近では戦禍に苦しむウクライナへの支援募金を始め、大使館に届けた。

 小学生の頃、尊敬する小村寿太郎の出身地として本県に興味を持った。高校、大学時代に県内各地を旅し「居心地がいい」と実感。親交のある歌人俵万智さんが宮崎市で暮らし始めてからはさらに親しみを持つように。同市出身の外交官根井三郎にも関心があり「神戸の人に広めたい」と話す。

 新船就航を機に特に若者の交流が進むことを願う。「海路を大事にし、人の営みなどまねできることはまね、互いの良さを引き出す交流をしたい」。74歳。

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