都城市の総合政策部長を定年退職、その翌日に就任して約1カ月。「違った立場から業務の奥深さを実感している」。池田宜永市長、児玉宏紀副市長、そして自分と国、県、市の職務経験者がタッグを組む。2人とはそれぞれ10歳違い。「各自の経験と強みを生かし市政に取り組む」と力強い。
企画畑が長く、中心市街地活性化や市民会館保存問題など難題に向き合ってきた。特に中心街活性化には思い入れが強く、複合商業施設TERRASTA(テラスタ)の29日開業をもって完了する再開発事業に「感慨深い」と表情を緩める。
人材登用と育成に定評がある。「職員のやる気を引き出し、一丸となってベクトルを合わせモチベーション高く仕事できる環境づくりに努めたい」と前向きだ。職員には「公」を一番に考え一生懸命業務に取り組むよう求め、「与えられた職場(一所)で丁寧に仕事をすれば道が開けるし、周りが見てくれる。またチーム(一緒)として機能することが大切」と強調する。
チャレンジ精神を重視し、理想やゴールから逆算するバックキャスティング思考の大切さを説く。「デジタル化で業務内容が激変しても意識改革に背を向けると溝は広がるばかり。しっかり自分のものにしていくことに尽きる。同時にホウレンソウ(報告・連絡・相談)を横にも充実するといい」と経験を踏まえて語る。
硬式テニスをたしなみ週に1、2度近くのコートで汗を流す。野菜作りも熱心。双子の娘は進学で今春家を離れ妻、愛犬と都城市蓑原町に暮らす。61歳。