止まらない人口減少、医療体制整備など市が抱える難題に、執行機関と両輪で立ち向かう議会のまとめ役を担うことになった。「責任の重大さをひしひしと感じる。市民のため最大限努力したい」。意気込みを語る表情に緊張感をにじませる。58・94%で過去最低となった投票率については「議会の情報が市民に入っていない。特に若い人の関心が薄い」と分析。課題解決に向けコミュニケーションの必要性を強調し「市民の求めるものを見いだして行政と議論し、一つ一つ前に進めたい」と意気込む。
一方、30~50代の新人3人が当選するなど議会に変化の風が吹いたことには「若い人に新しい感覚で意見を出してもらい、ベテランが経験を生かして議論すれば市の活性化につながる」と期待。3人に増えた女性議員には「女性目線ならではの意見を出してほしい」と願い、議会としては積極的な政策提案を求める。
三財地区でメロンなどを作る一家に生まれ、高鍋農業高(高鍋町)を卒業。1972(昭和47)年に西都市職員として採用され、農林振興課長や農業委員会事務局長などを歴任してきた。議員を志したのも農業を振興させることで故郷を活性化させたいとの思いからで、後継者不足などに苦しむ生産者支援に奔走した。「議員は他の議員に負けない得意分野があるといい。私は『農業議員』と見てもらえれば誇り」
息子3人は独立して、妻とよ子さん(71)と2人暮らし。祖父がコイやウナギを取ってくれていた川で釣りを始めようか思案中だ。71歳。