「医療なくして介護なし、介護なくして医療なし」を信条とする。医師として終末期医療に情熱を注ぐ傍ら、介護保険制度の要となるケアマネジャーの重要性にいち早く注目。有資格者でつくる県介護支援専門員協会、多職種が連携する「宮崎キュアケアネットワーク」の代表として、地域包括ケアの充実に汗を流してきた。
同協会は6月4、5日に宮崎市で開く、本県初開催の「日本介護支援専門員協会全国大会」を主催。県内外から約千人が集う研修の場を大会長として取り仕切り、「ケアマネの社会的地位向上や後進の育成について議論するスタートにしたい」と力を込める。
本来の介護保険だけなく障害、災害対応などケアマネに求められる役割は時代とともに増え、「労力に見合った待遇改善が課題」と指摘する。「利益優先に走らず、社会福祉のマインドを持つ人材を増やさなければ」と、養成カリキュラムの早期構築も訴える。
都城市山田町出身。「地域のおじいちゃん、おばあちゃんに寄り添う仕事がしたい」と医師を志した。外科、内科、胃腸科のほか、痛みを和らげるペインクリニックやリハビリに至るまで幅広く対応する。1998年、宮崎市恒久に開業した医院を拠点に在宅医療や介護予防に取り組む。「人の命をつなぐことが医療・介護従事者の務め」と責任感は強く、医院近くに住み、救急対応に備えて飲酒も控える徹底ぶりだ。
趣味はドライブとプロ野球観戦。医師で副院長の妻宏子さんと2人暮らし。63歳。