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宮崎河川国道事務所長に就任した 松村知樹(まつむら・ともき)さん

2022年8月9日
 着任3日後の7月4日、台風4号の北上に伴う大雨で、管理する国道220号を通行止めにした。本県はその後も「線状降水帯」の予報が相次いで発表されるなど、この1カ月余りで大雨の警戒を何度も経験。あいさつ回りでも道路や河川対策などインフラ整備への期待の大きさを感じるといい、「地域住民の安全・安心を確保する取り組みを進めたい」と力を込める。

 京都大大学院を修了後、「世の中のためになる仕事がしたい」と2006年に国土交通省に入省。防災意識を高める原点は、山口県岩国市に出向していた14年に起きた大雨による土砂災害だ。死者2人、住家の全半壊200棟の被害が発生。未明の大雨で、当時住んでいた官舎周辺は浸水した。膝上まで水につかりながら歩いて登庁し、約1カ月間、災害対応に当たった。「いつ起きるか分からない災害に備える大切さを学んだ」。

 一方で「人の生活に近い場所で仕事がしたい」との信念から、都市計画やまちづくりの仕事にも長く携わってきた。前職は福岡県都市計画課長。道路や河川など公共空間の活用法の在り方として、人々の憩いやにぎわいの場にしようというのが基本的な考え方。宮崎市の高千穂通りでも活用策を考える社会実験が行われており「自分の持ち味を生かせれば」と意欲を語る。

 登山やキャンプなどアウトドアに家族ではまっており、「宮崎は自然が豊か。満喫できそう」と笑顔を見せる。宮崎市の官舎に妻、6歳と3歳の娘2人と暮らす。大阪府出身。41歳。

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