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全日本高校馬術大会団体で優勝した本庄高馬術部監督 松田靖久(まつだ・やすひさ)さん

2022年8月21日
 本庄高馬術部を7月下旬の大会で、2004年以来の日本一に導いた。実習助手で赴任し、同好会として復活させて4年あまり。「最大の目標。こんなに早く取れると思わなかった」としつつ「部員ゼロからスタートしてここまで来た。いろんな思いがあった」と感慨深げに振り返る。

 大会は障害物を飛び越え速さを競う競技。メンバー4人のうち出場3選手は、国富町・木脇中3年時に国体5位入賞の小田大(まさる)さんら、いずれも小学校からの経験者。障害物の前で馬が止まるチームもある中、着実にクリアして勝ち上がった。

 迎えた決勝も、緊張せず安定した走りを見せる。終盤までリードを許したが、相手が最後の障害物でバーを落とし「半分諦めていた」快挙が現実となった。

 「馬と意思が通じ合ったときに、何物にも代えがたい高揚感がある」と語る。岐阜県出身で、競技歴は高校から。新潟大を経て新潟県非常勤職員として6年間、競技や指導に携わり、2008年国体個人で準優勝。日本中央競馬会(JRA)に入り、宮崎市の宮崎育成牧場に赴任して本県の環境を気に入った。国体開催の動きも後押しとなり、指導者を志して15年に採用された。

 部員は引退した3年生を含め12人。拠点の綾町・綾馬事公苑で「土、日は一日、馬と生活すること」を求める。「先生は馬。リアクションなどから学び、自分で考えて行動できる子に育ってくれれば」と自主性を重んじてきた指導が実を結んだ。

 妻・麻実さんは綾馬事公苑のインストラクターで「僕よりどっぷり漬かってる」。綾町南俣。40歳。

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