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第42回宮日杯吟詠コンクールで宮日最高吟士となった 松田晃(まつだ・ひかる)さん

2022年9月1日
 第42回宮日杯吟詠コンクールで歴代宮日最優秀吟士で競い、「宮日最高吟士」に2度目の挑戦で輝いた。前日はシンガー・ソングライター小椋佳さんのコンサートを鑑賞。78歳の歌声から活力をもらい本番に臨んだ。「会場で発表されたとき、思わず『うそー』って大きな声を上げたから、皆さん笑ってましたよ」と会派、流派を超えて受けた祝福に笑顔がはじける。詩吟を始めた頃は人前で披露することも考えてもいなかっただけに「指導してくださる先生、励ましてくれる先輩、何より弱視の私を教室まで送り迎えするなど支えてくれる妻のおかげ」と感謝の言葉があふれる。

 詩吟との出合いは県職員だった20代の頃。近所の人に誘われて10年近く学んだが、仕事も忙しくなり遠ざかってしまった。15年ほど前に、かつての詩吟仲間と再会。熱心な誘いを受け、老後の趣味にしようと再び教室へ通い始めた。

 先生からは、詩の意味を表現することが大切だと厳しく指導された。「紙に何度も詩を書いて理解を深めてから、頭に情景を思い浮かべ節回しといった吟調を整えている。奥が深く難しい」

 70、80代の仲間が姿勢を正し、張りのある声で吟じる姿に刺激を受けるという。「声を出すからか、仲間はみんな元気。詩吟は健康にいい」と意欲は衰えない。

 楽しみは、小林市に住む3人の孫に会いに行くこと。「今回のトロフィーをすごいという目で見てくれた。張りになります」と目を細める。延岡市祝子町で妻と2人暮らし。68歳。

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