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子宮がん患者らでつくる「ひめやしの会」代表に就いた 川村君子(かわむら・きみこ)さん

2022年9月13日
 県内の子宮がん患者らでつくる「ひめやしの会」。20年以上務めた前代表から、本年度バトンを渡された。「子宮がんの怖さと、一方できちんと治療すれば元気になれることを発信したい」。「がん征圧月間」の今月、その思いを新たにする。

 次男を妊娠中の35歳の時に子宮頸(けい)がんが見つかり、出産と同時に子宮を摘出。職場に復帰すると、同僚から「子宮頸がんは男性関係が奔放な人がなるんでしょう」と心ない一言を投げかけられた。子宮頸がんの発症原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染リスクは、性交渉を経験していれば誰もがある。「今もこんな偏見は残っている。それをなくしていくのも私の仕事」と語る。

 子育てや仕事が忙しく、同会の活動から一時離れていたが、「自分の経験が誰かの役に立てば」と15年ほど前から再び関わるように。還暦を前に挑戦し始めた、魅力的な女性を選ぶコンテストのスピーチでも闘病経験などを紹介。克服して自分らしく生きる姿もアピールしながら、子宮がん啓発に努める。

 同会の活動としても発症のメカニズムや検診の重要性などを伝えるセミナーの開催を考えており、「恥ずかしがらずに検診を受けてほしいし、子宮をなくす人を一人でも減らしたい」と意気込む。

 コンテスト出場は「多くの人に見てもらえるのは気持ちいい」と、今やライフワークに。24日に千葉市で開かれる「ミセス・オブ・ザ・イヤー」日本大会では次男から贈られたドレスで舞台に立つ予定だ。宮崎市内で父(94)と暮らす。68歳。

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