感情のこもった滑らかな英語で、声の大きさやトーンが言葉の受け取り方に影響を与え、声が言葉と同じく重要であることを訴えた。結果発表時は動揺し、拍手も聞こえない状態。表彰状を受け取り、ようやくうれしさと高揚感がこみ上げた。
コロナ禍でマスク着用の時間が多い中、あいさつした友人から暗いトーンで返事があり、表情ではなく声で相手の体調を判断できた。左耳が不自由な父親と会話する際は大きく高い声で話し、一緒に歩く際は右側にいるようにしている。こうした経験から今回の発表のテーマを練った。
現在、都城市・都城泉ケ丘高理数科の2年生。中学生のころにディズニー映画の曲を聞き、英語を好きになり、先生の勧めもあって英語弁論大会に参加した。審査員がうなずきながらスピーチを聞いてくれ、伝わっていることがうれしかった。
県高校英語スピーチコンテストは1年の時にも参加。3位の好成績を残したものの、2位以上が出場できる九州大会への切符は逃した。その悔しさをバネに今回大会に臨んだ。7月下旬から原稿を書き始め、学校では2日に1回、外国語指導助手(ALT)とイントネーションやジェスチャーを練習した。家でもALTの発音の録音を聞き、発表の練度を上げた。11月5日に大分県である九州大会に向け、「いつも通り笑顔で、自分の主張を届けることに集中する」と抱負を語る。
高校では生徒会副会長を務め、誰とでも仲良くなれるタイプ。音楽鑑賞やプロ野球観戦が好きな16歳。