無数のギアやパーツを組み合わせ、プログラム通りに動く自走ロボットを完成させる。「与えられた課題をいかに効率良く、正確にクリアできるかが腕の見せどころ」。小中高校生が競う「世界ロボットオリンピアード(WRO)日本決勝大会」に熊本県の仲間と3人で出場し、準優勝。11月17~19日にドイツで開かれる世界大会の切符を手にし、「海外の同世代との勝負が楽しみ」と笑顔を見せる。
宮崎市・宮崎南高の1年生。幼い頃からブロック遊びが大好きで、小学生からロボット工作に夢中になった。同市のロボット・プログラミング教室で基礎から学び、今では「Python(パイソン)」や「C言語」など高度なプログラミング言語を使いこなす。週1回、熊本県八代市のロボット教室にも通い、WRO決勝大会では同クラブに通う同市の高校2年生2人とチームを結成。約半年かけて3千行におよぶプログラムを組み、車体のメカニズムにも細かな改良を重ねた。
休日は作業場の自宅ガレージにこもりっぱなし。寝る前にアイデアを思いつき、飛び起きて試してみることも。「試作段階でミスが出たらうれしい。より良いロボットをつくるチャンスだから」と、地道にトライアンドエラーを繰り返す。
バイクや車をこよなく愛し、ホンダ創業者・本田宗一郎さんのドキュメンタリーを見て以来、同社のファン。「将来はホンダのレーシングチームでエンジン開発をしたい」と夢を描く。宮崎市熊野に家族4人暮らし。15歳。