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第33回茶の間賞で特選に輝いた 小河惠子(おがわ・けいこ)さん

2022年11月24日
 夫婦で初日の出を見に行こうと車を動かしたら、うっかり次男の車に接触。浜辺で見つけた「美しい貝」は入れ歯だった―。元日の朝に家庭内で起きた出来事をユーモアたっぷりにつづった「元旦を引きずる」で特選に輝いた。「鳥肌が立った。正月から心の中で引きずっていたことも受賞でプラスマイナスゼロ」と豪快に笑う。

 「茶の間」投稿は1年前からだが、窓欄「ひとりごと」や「宮日世相まんが」への投稿歴は約10年。13年前にリウマチにかかり、思うように出歩くことができない中で、毎朝届く新聞は「心のよりどころ」だった。投稿は紙上で見つけた新たな趣味となった。

 英ロックバンド「クイーン」のファンで、投稿時の肩書に「ロックンローラー」と記すなどちゃめっ気たっぷり。明るい人柄を映すように、「世相まんが」では県のシンボルキャラクター「みやざき犬」が作中で愛らしくダンス、「ひとりごと」では愛してやまないプロレスラーへの思いなどが紙面を飾った。

 茶の間の採用はまだ2回だが、題材にこだわりはなく「振り返ると『大変だったな』と思うことでも、書くうちに気持ちが整理される。それが書くことの良さ」と話す。プロレスのことや自身が過去に関わったPTA役員決めのエピソードなど「書きたいことはたくさんある」と構想を練る。

 以前より体が動かせるようになり、プロレスの技の研究に余念がない。「覚えた技をいざ試そうとすると、いつも夫は寝てるんですよね」。高鍋町南高鍋、64歳。

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