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宮崎市副市長に就任した 永山英也(ながやま・ひでなり)さん

2023年1月9日
 1日付で県都のナンバー2に就き、「市民に身近な場所で持続可能な地域づくりに関わることができ、心が躍る」。県職員、宮崎大特別教授などとして、積み重ねた知見と人脈を生かす考えだ。自ら率先して動く行動力は変わらず、初登庁後の3日間で新しい肩書の名刺が300枚なくなった。

 総合政策部長まで上り詰めた県庁を退職し挑んだ延岡市長選で敗れた後、専門知識を持つ人材と企業をつなぐ「県プロフェッショナル人材戦略拠点マネジャー」を2年間務め、400社近い企業を訪問した。宮崎大では産学金労官の合同プロジェクト運営のほか、地方自治などがテーマの講義も担当。自身の経験から「多様な人の交わりから生まれる新しい価値」を重視し、人口減少社会にあっても「人の数ではなく人のエネルギーこそが大事」と力説する。

 宮崎市の魅力の一つに中心市街地を挙げる。JR宮崎駅周辺で開発が進み、ICT企業が多数立地する特徴に触れ、「子育て世代や若者が心地良く過ごせ、最終的に宮崎発のAIプロジェクトが起こるようなイノベーションにつながるといい」と期待。来年の市制施行100周年に向け「コロナ対策や経済復興など短期的取り組みと同時に、次の100年をどう描くか。市長が推進する組織改革や公民連携を支え、それを実行できる組織を目指す」と力を込める。

 大切にする言葉は、司馬遼太郎の「この国のかたち」の一節、「子どものころは誰もが時代と地域を繭(まゆ)のようにして育つ」。同市大坪西1丁目に妻と2人暮らし。延岡市出身。65歳。

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