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第24普通科連隊長兼えびの駐屯地司令に着任した 大江良治(おおえ・りょうじ)さん

2023年3月29日
 13日付で着任し、まず隊員たちに届けた言葉は「最小限の力で最大の効果を」。大規模災害や有事の対応、元自衛官ら「即応予備自衛官」の訓練指導などさまざまな役割を担う中、目的の明確化と効率的な働きを求めた。

 福岡県糸島市出身で、自衛隊は身近な存在ではなかった。西南学院大時代の就職活動中、陸上自衛隊の一般幹部候補生試験があると偶然知り、好奇心から受験すると合格。既に商社や製薬会社の内定も決まっていたが「中身を知らない分、興味が湧いた」と未知の世界へ飛び込んだ。

 初任地は新潟県の新発田(しばた)駐屯地・第30普通科連隊。その後は陸上幕僚監部(東京)などでも勤務したが、専ら歩兵部隊である普通科部隊が中心だった。

 40代前半だった福岡駐屯地の第19普通科連隊第3科長時代、部隊訓練の企画・運用や東日本大震災被災地での行方不明者の捜索を経験。「恥ずかしながら」とした上で、自衛隊の役割を理解できたと思えたのはその頃だったと明かす。「何かあれば助けてくれるという国民の期待と、当然それに応えなければならないということを強く自覚した」

 えびの駐屯地勤務は初めて。4月に控える同駐屯地の創立42周年記念行事では、コロナ禍で中止が続いていた市中パレードを4年ぶりに開催する。「市民と駐屯地が築いてきた密接な関係を、これからも続けていければ」と願う。

 高校時代は山岳部。”目の前”の霧島連山に「春夏秋冬の自然を楽しみたい」と笑う。家族は妻と子ども2人で、単身赴任。54歳。1等陸佐。

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