子どもを対象にした奉仕活動に力を入れるキワニスクラブ。ロータリーやライオンズと並ぶ世界三大社会奉仕団体で、世界80カ国に7400以上のクラブがある。県内初の宮崎キワニスクラブを立ち上げ、会長に就任した。「知名度を高めるとともに実績を重ね、子どもたちの可能性を引き出したい」と意気込む。
今春、会長就任を打診された。当初はキワニスの名前さえ知らなかったが、「子どもに特化した活動」というコンセプトに共感。「酒が入っていたこともあって気軽に引き受けたけど、知名度不足から会員集めには苦労した」と振り返る。
県内の医療、福祉関係の経営者らに声を掛けたが、自分と同様にキワニスの存在を知らない人ばかり。数カ月間かけてコンセプトなどを丁寧に説明し、6月末に会員22人でクラブを発足させた。
同クラブでは子どもの貧困に焦点を当てた虐待防止に取り組むほか、読書推進、食育、芸術体験活動の計4本を事業の柱に据え活動。「貧困は子どもの可能性を奪う。貧困問題に関する意識啓発に力を入れるとともに、親の経済格差に関係なく子どもの可能性を引き出す事業を行いたい」。
20代後半の時に東京から宮崎に帰郷。43歳のとき、父親が経営していた保育園の事業を引き継いだ。今ではデイサービスや訪問看護など11事業を手掛け慌ただしい日々を送るが、園児の笑い声が癒やしになっているという。人類の起源に興味があり、休日は読書をして過ごすことが多い。宮崎市丸島町で妻(61)と2人暮らし。67歳。
(報道部・竹村麻実)