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小林市議会議長になった 吉藤洋子(よしふじ・ようこ)さん

2023年5月23日
 県内9市の市議会で史上初の女性議長となって1週間あまり。会議やあいさつ回りなどの公務を休みなくこなし、今後は三つの県外出張や6月定例会も控えている。職責の重さを実感しつつ、「自分らしく議長を務めることで、政治における男女共同参画を進める一翼を担いたい」と前を向く。

 無縁だった政治の世界に飛び込んだのは2015年。地元市議が勇退するにあたり、地域活動に熱心に取り組む姿勢を買われ、「挑戦してみないか」と声がかかった。初当選当初は、議会資料の見方や難解な専門用語に苦労の日々。初の一般質問を前に緊張する中、先輩議員が「失敗してもいい。堂々と質問して」と支えてくれたことは忘れない。

 先月の市議選で議会は新人議員が8人誕生した。「あの先輩議員のように次は自分が後輩に寄り添いたい」。市は少子高齢化や医師不足など多くの課題を抱え、複合型施設建設という大型事業も始まった。「議論を深めて行動することが必要。『ワンチーム』として力を合わせたい」と抱負を語る。

 一方、投票率は50・11%と過去最低を更新した。若者の政治離れが指摘される中、「市議会の重要性について理解を広めたい」と、意見交換の場などを増やしたい考えだ。なり手不足については「議員を志す若者を増やすには、議員報酬の議論は避けて通れない。定数と合わせ、市民の意見を聞きながら進めたい」と力を込める。

 夫と2人暮らしだが、敷地内には長男夫婦と長女夫婦が居住。ウオーキングと見守りを兼ね、毎朝孫たちと登校するのが楽しみ。67歳。

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